こんにちは!バードです。
今回は音楽奏者なら誰しも当たり前に使ってるチューニングピッチ「440Hz」「442Hz」の違いを深掘りしていきます。
最後までお付き合いくださいませ!
そもそもヘルツってなに?
いきなり結論です。
「音」とは、すなわち「波」のことです。
音は空気が振動することによって発生します。
ここで登場する「ヘルツ」という単位(Hzと表記します)、
何かというと1秒間に振動する回数のことを指すのです。
この「音の波」が耳に伝わって、私たちは初めて「音」だと認識するのです。
「音」って、実際目に見えませんよね。
でもこれ、「波なんですよ実は・・・」
なんて言われても
「はぁ・・・」としか言いようがありません。
そんなもんです。見えないんですから。
何だかイメージ、つきませんよね、そんなこと言われても。。。
イメージとしてはハエの「ブーン」ていう音。
彼らは1秒間に200回程度羽ばたいている、と言われています。
すなわち200Hzの音の波を発生させているんです。
だからあの「ブーン」。
あれは200ヘルツの「ブーン」です。
はい、うっとうしいですよね、あの音。
ハエがたかってきたら、
「ああ、これね、200ヘルツの羽ばたきだよね。」
とでもウンチクを垂れてみてください。
あら不思議、あなたにたかっていたハエが高貴な生き物に見えてきたとか、来ないとか・・・
少し話がそれました。。
この「波の数」が多ければ多いほど、音程は高くなります。
100ヘルツと500ヘルツでは、500ヘルツの方が高い音。こうなります。
つまり「100Hz」なら、1秒間に100回空気が振動して発生する音のことなんですね。
![](https://otonohablog.com/wp-content/uploads/2021/05/tuning-fork-1906403_1280-1024x768.jpg)
さあ、440ヘルツのお話に入りましょう。
ここで登場した「440ヘルツ」。
これは「ラ」の音を「440ヘルツ」にしましょう!
という取り決めを昔むかしに行ったからでした。
ここから歴史の話に入ります。
むかしむかしは「ヘルツ」なんて考え、ありませんでした。
楽器によっても、奏者によってもピッチはバラバラ。
これでは「合奏」にはなりません。
当たり前です。。
そこで国際的に基準の音を決めましょう!という取り決めがなされたんですね。
その基準の音が「ラ」です。
英語表記では「A」、
ドイツ音名では「アー」。
ちなみに「ラ」はイタリア表記です。
ちなみのちなみに、日本語表記では「イ」です。
日本語音名での「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」は、
「ハ・ニ・ホ・ヘ・ト・イ・ロ・ハ」と表記しますよね。
何故、「ハ」から始まるの?の答えはここにあります。
世界の基準音が「ラ」から始まるので、日本でもそれを「いろはにほへと」の順に当てはめたからなんですね。
うん、納得。
この「ラ=440Hz」で行こう!が決まったのは1939年、ロンドンでの国際会議からです。
当然ですが、その前までの基準は1885年、ウイーンでの会議で決まった「ラ=435Hz」だったそうです。
それ以前は基準ナシ!
要は「雰囲気で~」みたいな感じだったんでしょうか。。。
「442ヘルツ」の登場はいつ?
ここでみなさんにひとつ事実をお伝えします。
みなさんが一生懸命ピッチを合わせている「440Hz」や「442Hz」。
これ、普遍的な基準ではない!ということです。
時代時代で基準のピッチは変わっていった、という歴史があるのです。
「これが正しい」は「将来も正しい」ではないということ。
これが唯一の事実です。
実際、モーツァルトは422Hzで演奏していた、とか言われています。
(なんと今と比べると半音近く基準音が低かった!!)
どうやら基準音のピッチは時代とともに上がってきたようです。
そして近年、ロンドン会議で決まった「440Hz」から「442Hz」へと徐々に変わってゆく傾向にあります。
これも時代の流れでしょう。
ひとむかし前までは、ピアノの調律は「440Hz」が当たり前でした。
それはオーケストラが「440Hz」でチューニングしてたから。
これに合わせておかないと合奏になりません。
当然です。
しかし最近では「442Hz」でチューニングする楽団が増えてきました。
むしろ「442Hz」が主流になりつつあります。
この流れを受けて、ピアノの調律は「442Hz」で行うのが基本となっているようです。
(お客様の要望で「440Hz」で合わせることもしています)
まとめ
時代とともに音楽の「当たり前」も変化してゆきます。
それは至極当然のこと。
今回のテーマ「チューニングピッチ」については、
「時代とともに変わっていった(=高くなっていった)」が結論です。
・440Hz=ひと昔まえ
・442Hz=最近の主流
と言って差し支えないようです。
わたしたちは今を生きる中で、いちばん心地よい音楽に触れて、それを変化させてゆく必要がありますよね。
以上、バードでした!